あの花のように

***


11月に入った頃。



「ねえ、最近捺と一緒にいないよね?」



「勉強に集中するためだよ…だから受験終わるまで我慢しているの」



「珍しいね葵が勉強って」



「里奈は勉強できるからいいな~」



「私は“カナリア学園”目指しているからもっと頑張んなきゃ」



“カナリア学園”は超エリートのお金持ちの学校。


「でも、寮制だし遠いし…あまり里奈と会えなくなっちゃう…」



「葵も来てよ」



「私の成績じゃ無理だもん。しかもなっちゃんとK高受けるって約束したもん」




「そっかあ…じゃあ結城と私は頑張るね。」



「うんっ!この後の2者面談で志望校決定だから…ここからが踏ん張りどころだね」



「そうだね…」

< 64 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop