恋色涙~君たちの恋~
「中学校のとき大好きな親友と大好きな彼氏がいたんだ。
彼氏はイケメンでスポーツも勉強もできて女子からすれば王子様みたいな感じだったのかな?
親友の方は私の恋をとっても応援してくれて…………
私は最高な中学校生活を送ってるとおもってたんだけど………
親友の好きな人が私の彼氏だったらしいの。
そこからいじめが始まった。
かなみに近寄ると殺されるみたいな目で皆は私を省いた。
でもねその時彼氏が助けに来てくれたの。
親友だった子は彼氏に嫌われて私にはなにもしてこなくなった。
安心しかけたとき………
親友だった子が階段から落ちたの。
それを私のせいだって言いふらして…………
私の彼氏にもさんざん言ったらしいんだ。
そしたら案の定彼氏にも振られた。
友達も皆私から離れていった。
彼氏は親友だった子と付き合い始めて…………」
かなみは泣き出した。
私はかなみの背中に腕を回し背中を優しくさすってあげた。
「かなみ………話してくれてありがとう……つらかったよね……寂しかったよね……」
かなみは泣きながら頷く。
「でもね……私は……絶対そんなことしないから。ずっとかなみの親友でいるから!」
かなみは泣くのをやめて顔をあげた。
かなみの顔は涙でぐしゃぐしゃだったけど。
目は光で満ちていた。
「ありがとうさよ。」
私が初めて見たいつもと違う笑い方のかなみ。
かなみは涙を拭い真っ直ぐに私を見つめた。
「さよの話たいことは?」
ドキン!
心臓が飛び出しそうな勢いで波打った。
そうだった。
昨日自分で話したいことがあるって言ったんだ。
すっーーはぁーー
私は深呼吸してかなみを見た。
「私ね……こうたのことがす、す、好きなのかな?」
疑問形になってしまった。
するとかなみは
「すきなのかなって疑問形w好きなんでしょ?」
笑いながら痛いところをついてきた。
でも本当の気持ちだから。
「うん。好き……です」
かなみは笑うのをこらえて頷いてくれた。
薄々気づいてたと言われたときは焦ったけどやっぱり親友だなって思えた。
そのまま私達は仲良く学校へ行った。
でも……
「飯沼、天辻!!!!!!!!!!!!ふたり揃って遅刻とはなんだ!!!!!!!!!!!!今日は罰で日直しろ!!!!!!!!!!!!」
遅刻していました。