恋色涙~君たちの恋~

 私はかなみと一緒に階段をのぼって教室に向かっています。

 「でねーあのねー~♪」

 かなみはなかなか話さないのでかなみが話にのってくるまでひたすらしゃべる。

 かなみは笑って聞いてくれるからスッゴく話やすいんだ!

 「だからぁ~あれはね~♪」

 「うん………ってさ、さよ!前み……」

 ゴッツン!!!!!!!!!!!!

 しっかり前を向いてれば良かった……

 「たたた……ってわぁー!だ、大丈夫ですか!?」

 私はぶつかってしまった相手のもとへ駆け寄った。

 「あはは……きみごめんね。俺の不注意で……怪我してないかな?」

 そう言って立ち上がり顔をあげた彼は……

 イケメンでした。

 でも……

 漫画とかならドキッてするところのはずですが……

 ドキドキしないのはどうしてですか?

 「あ、ご、ごめんなさい。。大丈夫です。」

 私が彼の顔をしっかり見るため首をあげて上を見上げた。

 やっぱりイケメンはイケメンです。

 「大丈夫なら良かった。俺は神田康太です。よろしくねさよちゃん。」

 「おい、こうた!お前一年にナンパかよ!」

 「ナンパなんかしねーよ!じゃあね」

 そう言って走って行ってしまったこうた先輩。

 なんで私の名前知ってたんだろ?

 あーなんかいろんな意味で気になるなあの人。

 なんてことを考えてると、
 
 「……さよ~?」

 「わぁ!あ、っとっとご、ごめん!!!!!!!!!!!!」

 かなみが顔を覗き込んできた。

 私はよろけて壁にもたれかかった。

 このときはまだ気づかない。


 私がこうたのことを………
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