恋色涙~君たちの恋~

 俺は隼人と食堂で飯を食うことにした。

 俺らが食堂に行くと必ずしも女子がついてくる。

 まあそれは隼人がイケメンだから。

 俺は我慢する。

 「なぁこうた~なに食う?」

 隼人がメニューを見ながらいう。

 「なににすっかな~」

 メニューを見てると思い出のあるハンバーグ定食を見つけた。

 さよがな……

 「俺ハンバーグ定食。」

 「じゃあ俺も。」

 そう言ってハンバーグ定食を持って席に座った。

 何となく視線が気になる気がする……

 「なぁこうた……」

 隼人が口を開いた。

 「うん?」

 「俺……一年に好きな奴出来たかも。」

 えっ……?
  
 隼人に好きな人??

 隼人は今まで一度も人を好きになった事がない。
  
 「え……本当に?」

 「あ……多分。俺そいつみるとドキドキする。」

 なぜか焦りを感じた。

 さよかも知れない……

 そんな不安が押し寄せてきた。

 「お前好きな人……」

 あ、さよだ。

 「あ!さよちゃん。」

 隼人の話が途中なのにも関わらず、さよを読んでいた。

 「こ、こうた先輩」

 なぜかおどおどしてるさよ。

 「さよちゃん1人?なら俺と一緒に食べない?」

 そこで隼人を思い出した。

 隼人はしらーっとした目で見ているがコクコク頷いた。

 「あ……大丈夫です!友達が……」

 そう言って俯いたさよ。

 友達の方にも用事が出来たのであろう。

 俺はハンバーグ定食を頼んでさよに渡した。
 
 「はい!さよちゃん!ハンバーグ定食!食べたかったでしょ!」

 さよは目を見開いた。

 ヤバい……

 可愛い///////////

 「え!?せ、先輩!?あ、ありがとうございます!!!!!!!!!!!!」

 さよが何度も俺にペコペコする。

 そんな可愛いさよに……

 俺は我慢できなかった。

 俺はさよの顎をそっと指で持ち上げた。

 「やっぱりさよは可愛いな。でもまだ思い出せない?」

 俺は少し悪戯っぽく笑う。

 さよはまた目を見開いた。

 「こうた……ってあのこうた……!?」

 明らかにおどおどしてる。

 ちょっと涙目のさよも可愛い。
 
 「そう。そのこうた。すっかり忘れられたな。」

 俺はさよを抱っこした。

 小さい頃より大きくなっていたけどすっげー細くて軽い。

 いい匂いもする。

 さよ……やっと会えたな。

 俺はずっとさよのこと……
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