Mein Schatz
1章
はじまり
チュンチュン…チュンチュン…
朝6時半
ピピピピッピピピピッ
「んーっ」
カチッ
「香織ー?起きないのー?」
「んー今日も休むー」
「あんた最近休みすぎなんじゃない
い?昨日も元気そうだったし」
「いいのー、休むったら休むの!
学校に連絡しといてー」
私は木下香織(きのしたかおり)。
どこにでもいる中学生。
学校を連日休んでいる理由は私以外誰も知らない。
そろそろ仮病のネタも尽きてきたしなぁ…
担任からは毎日夕方に電話が来るけど私は絶対出ない。
出る必要がないと思うから。
< 1 / 86 >