Mein Schatz

発端



それはまだ進級したばかりのこと。




友達もそこそこできて、毎日それなりに楽しかった。




香織は大人しい性格だったが、背が高く長く真っ直ぐな髪と大人っぽい顔立ちが特徴的だった。





「かーおりっ早くお昼いこーよー」


「はいはい、そんなに急がなくてもなくならないよーっ」


友達のあやは香織とは正反対ではきはきしていて明るく人なつっこい子。





「ってかさ次の土曜日って空いてる?」


あやがカレーにがっつきながら香織に聞いた。

「あっ多分空いてるよ!」

「んじゃこの前言ってた映画行こうよ!」

「いいよー!」



この時、私はこのあと起こることを予想すらしていなかった…


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