Mein Schatz

──放課後



「おじゃましまーす」


杏花の家には何度か行ったことがあるが、知らない靴が置いてあった。


(あれ…?)



杏花の部屋に入ると、二人の男の子がいた。



「え?杏花、あたし聞いてないよ?」


「香織は男子と遊ぶって言うと嫌がるじゃん?だから黙って連れてきちゃった。ごめんね、香織。」


「う…うん…」



あれ?でも片方は見覚えがあるような…


「あっこっちはあたしの彼氏の亮介ね!」


あっ…前に杏花に見せてもらったプリクラで見たかも。



「あっどうも…」



「香織ちゃんそんなに緊張しないで?あっこいつが俺の友達の啓太な!」


と杏花の彼氏…亮介くんがニカッと笑って言った。


杏花はこのスマイルにやられたのか…とか考えてると、


「俺には挨拶なしかよ。」



ひえーどっどうしよう!



「あっあの…その…ごきげんよう…?」



「ごきげんよう?あははっ香織ちゃんって面白いなぁ」




と笑われた。



(あ…笑ってくれたからいいかな?)



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