Mein Schatz
夜、杏花の家から帰ろうとすると
「今度二人だけで遊びたいんだけどだめ?」
と啓太くんが言った。
「え!?二人だけで!?」
「うん、ってかそんなに驚く?」
「うん…だってあたしまだ啓太くんのことぜんぜん知らないし…」
「知らないから知るために遊ぶんじゃだめ?」
うっ…
今までもこんなお誘いならたくさんあったけど、ここまで真剣にお願いされちゃあねぇ…
「いいよ。」
「よっしゃ!んじゃメアド教えて?」
こうして遊ぶ約束とメアドの交換をして帰った。
杏花はまだ亮介くんとお取り込み中だからそっと帰ろうとすると、
「送ろっか?もうすぐ10時だし制服じゃあぶねぇからよ。」
「えっそっそんな大丈夫だよ?」
「俺が心配だから送る。」
ってなわけで送ってまでもらった。
杏花の家からは電車だから30分もかかるけど、啓太くんは自転車だから20分もしなかった。
(はじめて男の子とニケツしちゃった…)
その時、また先生のことを考えてしまった。