Mein Schatz

夏祭り



──8月



啓太との付き合いも順調で、毎日あそんだり、杏花のカップルとダブルデートしたりしていた。



「お母さんー、やっぱり一人じゃ着れないよー」



「まったく、そうだと思ったー。ほら、じっとしてて?」



今日は地元のお祭りで浴衣を着させてもらっていた。



「わぁー可愛い!これなら啓太も喜ぶかな?」


「きっと喜んでくれるよ。」



お母さんはあたしと啓太の付き合いを認めてくれている、



お父さんには…まだ紹介してないからなぁ…




ピンポーン



「あったぶん啓太来た!」


「いってらっしゃい」



「いってきまーす!」



玄関を出ると、啓太が待っていた。



「ごめんね!お待たせ!」


「いやいや、ってかなんかいい…」




「いいって?」



「だから…その…浴衣似合ってる…」



「あっあありがとう!」


「お前が照れてどうする!ってかはぐれんなよ?」


「うん…ほら、行こ!」





もう3ヶ月も付き合ってるのにまだまだ初々しい感じがたまらない。





ずっとこうしていられると思うな…。







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