Mein Schatz


振り返らなかったらそのままでいられたのかな…








「先生…」






そこにいた人はずっと会いたかった人でした。






先生は一瞬だけ驚いた顔をした。






香織が啓太の手を離して走りだそうとした。






が…








その手は強く握られた。







「香織!行くなよ!行かないでくれよ!俺と花火見ようって約束したじゃねぇかよ!」






啓太は大きな声でそういった。







振り替えるとあの人はこちらを見ていた。











夏の花が咲き誇る中で…




< 74 / 86 >

この作品をシェア

pagetop