Mein Schatz
振り返らなかったらそのままでいられたのかな…
「先生…」
そこにいた人はずっと会いたかった人でした。
先生は一瞬だけ驚いた顔をした。
香織が啓太の手を離して走りだそうとした。
が…
その手は強く握られた。
「香織!行くなよ!行かないでくれよ!俺と花火見ようって約束したじゃねぇかよ!」
啓太は大きな声でそういった。
振り替えるとあの人はこちらを見ていた。
夏の花が咲き誇る中で…