私って、きれい?



その一言でゾクッと寒気がした。


……低い女の声で恨みの籠ったような声だった。


さっきまで話していた千紗の声ではなかった。


ましてや、久美の声でもない。


じゃあ、誰の声だったのだろうか?


僕は変なことを考えてしまう。


……あの声はその口裂け女の声だったのではないかと。



< 11 / 42 >

この作品をシェア

pagetop