私って、きれい?
「……うん」
心拍数が上がった気がする。
心臓がどきどきしてなんだか変な気分だ。
それは僕が女の子にこんな風に迫られたことがなかったからだろう。
「……よかった。じゃあ、明日、体育館裏で待ってるから」
恵子はたったと走り、角を曲がっていった。
「あっ!いた!!」
その入れ違いで直哉とばったり会う。
「もう何で図書室にいなかったんだよ?探したんだからな!!」
「ごめんって!ところでさ、さっきお面を被った女の子とすれ違わなかったか?」
「お面を被った女の子?……そんなやつ、いなかったぞ?」
「そうか……」