黒薔薇~美しき欲望~







いつのまにか先ほどの男が出て行った部屋に一人ポツン、と立ちなからも思う。






あぁ今日も一日が終わった、と。







壁一面を覆っている黒いカーテンを開ければ、その向こうには一面の窓ガラスが貼られていて、そこからは一階が一望できる。





先ほどの男を選んだ時に見た時とは違い、人数は少し減っているように思える。






そして女の数がかなり増えている。







ここはもちろん男がほとんどを占めるけど、いまみたいにあたしが選んだ後は男たちが女を呼んだり、女が勝手に来たりする。







ここに集まる男はみんないい男たちばかり。







あたしが面食いで、イケメンしか選ばないのことを知っているから、自分に自信のある男しか来ないのだろう。






そして女はその男たちを狙ってくる。





もちろん顔がいいからってこともあるけど…、





あわよくばあたしが受け取らなかった贈り物を受け取ろう、と考えていることが丸わかりだ。






まぁ男たちもどうせ直にあたしが受け取らなかった贈り物は捨てるんだろう。






ここにいる男たちはみんなプライドの塊だ。





まぁあたしだって人のことは言えないけど。






そんな男たちが一度用意したものを、もう一度使おうなんて考えるはずもない。









 
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