たゆたうたたか。
そう言い残すと彼はあっという間に何処かへと消えて行った。
「あ、ありがとうー!これ、絶対返すからー!」
見えない後ろ姿に向かって、叫ぶ。
勿論返事は返ってこなかったけれど何となく、聞こえている気がした。
「....てゆうか。なんで私の名前、知ってるんだろう?」
自分で教えたんだっけ?
まぁ、いっか。
そんなことを考えていると手に何かの感触。
目をやるとそこには袋に入れられたクレープが置いてあった。
中身を見てみると、なんと大量のイチゴとクリームがトッピングされている。
なんだろう。とっても美味しそう。