たゆたうたたか。

6.







それにしても、ここのお家は綺麗だ。


洗面所がピカピカになっているのを見て、関心して溜め息をついてしまった。

お風呂もトイレも綺麗にしててこれまで男性が一人暮らししてた家とは思えないくらい片付いてる。
蓮は綺麗好きだからお家はある程度片付いているとは思っていたけれど、まさかここまでとは。


「育ちが良いんだろうなぁー」
ひとりごとをつぶやきながら歯を磨く。
深夜1時。静かなマンション。

蓮はあの後、私をからかうだけからかってそのままソファで寝てしまったのでお兄さんと同じように毛布をかけて寝かせておくことにした。



「生殺しじゃん、ほんと!」
「生殺し?なんかされたの?」
「期待させるだけさせといて....え?」


突然、男の子の声。
状況が把握できなくて一瞬停止する。


「どうもはじめまして。蓮兄の弟の楓です」

後ろを振り返ると、缶チューハイを手に持った明るめの茶髪の青年がニヤニヤと私の方を見て笑っていた。
背は私と同じくらい。見た目は、可愛い系。


....突然の展開過ぎて、ついていけない。
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