たゆたうたたか。


「うわ、ベッドもフカフカだあぁ....!」
「いいよなぁ。これさぁ、両親から引き継いだベッドなんだよ」
「そうなんだぁ。あ、じゃあこの部屋も....」
「そう。両親の寝室。」


どきん。


な、なんだか。寝室だった部屋にいるなんて。
変に意識しちゃうなぁ....。


「蓮は和室が良いって言うから、とりあえず俺がここを使ってるわけ」
「へえぇ....。なんか、蓮が和室が好きって改めて、意外です。」

「アイツ何気にこだわりあるからねー。大変だと思うけど、よろしくな?」
「いえいえっ。どちらかと言うと私の方が手がかかるから多分、蓮の方が意外と大変だと思いますよーっ。」
「あーそれじゃお互い様になっちゃうなぁー?」


なんだか、お兄さんって本当に話しやすいなぁ。
スラスラと言葉が出てきて、埋めてくれる感じがする。
やっぱりまだほとんど初対面だし不安だったけど....お兄さんのおかげで緊張もほぐれてきてる。
それに初対面の人とここまで話が弾むのも珍しいかも。

なんだかとても楽しくて、ついついふと気になっていることまで聞いてしまった。
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