たゆたうたたか。


「さくらちゃんは蓮と同室だから色々あるかもしれないし、もし一人になりたいと思った時とかあればこの部屋に来なよ。気軽に使って良いから」

「えっ、そんな....いいんですか?」

「俺達もこの部屋にはよーく来てますから。ね?兄さん」

「うん。いつでもおいでな?」

「....はい!ありがとうございます....!」


本当に二人とも優しくて思いやりのある人。
ここまで良くしてもらっちゃって、なんだか気が引けちゃう。


私は目新しいこれからの生活に期待を膨らませながら、この非現実な部屋に見惚れていた。
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