たゆたうたたか。
4.
リビングを出てすぐ、部屋がいくつか並んである。
蓮と私が使っている部屋は一番端の玄関側の部屋だ。
その隣の隣、要するに一番リビングに近い部屋。
お兄さんはその部屋のドアを確か開けてた。
楓くんはそれらの部屋を見事にスルー。
あれ、ここの並びの部屋じゃないんだ。
ここのマンションの一室は本当に広い。
廊下の曲がり角、左に曲がり、奥の部屋の前で楓君は止まった。
「はいどうぞ。散らかってますが」
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4.