たゆたうたたか。


そこから数分も歩かないうちに少し山の小道のような場所に着き、
長い階段を登って、目的地に向かった。


結構高台のような所に来たのかな?
風が心地良い。



「桜、着いたぞ」

目の前の木々達を払い除ける蓮の掌。
その手が私の腕をゆっくりと引き寄せた。


すると、目の前には
綺麗な街並みの景色と、空の色。


ここが、蓮の大切な場所。


「きれい....。」
「....。」


蓮は、なんだか寂しそうな顔をして景色を眺めていた。
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