たゆたうたたか。


再び、通知音。


「あ....」


メールの内容を見て、胸が音を立てる。


【言い忘れてた。朝ご飯凄く美味かったよ。おかげさまで仕事頑張れそう。いってきます。】


やっぱり、胸の高鳴りは止まない。


分かってる、ちゃんと分かってるんだよ。
お兄さんはただ優しくて親切で、義理の妹の私を可愛いがってくれてる。


ただの、義理のお兄さんなんだよ。


それ以上もそれ以下も、無い。
そうだよね、私。


まるで言い聞かせるかのように頭の中で様々な考えを巡らせていたら、急に自分のことが恥ずかしくなってきた。
私ったら、何浮かれてたんだろう。
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