たゆたうたたか。
この前と同じようにそこから数分も歩かないうちに少し山の小道のような場所に着いた。
そして長い階段を登って、目的地に向かう。
風の吹き具合が急に強くなって、木々がざわめく。
なんだか怖いような不思議なような何とも言えない気持ち。
それでも蓮との思い出だけをただ便りに、ゆっくりと歩いた。
「着いた....かな?」
目の前の木々を掻き分けると、この前とは違う道が出てきた。
その瞬間、自分は道に迷ってしまったのだということに気が付く。
「もしかして....ま、迷った....?」
たしかこんな道なかったはず。
間違えちゃったかな....。あぁ、私の馬鹿。
でも街の中にある小さな森みたいなものだから、たとえ迷ったとしても遭難の心配とかは全く無いと思うんだけど。どうしようかな。
どの道を行けば良いんだろう....。