たゆたうたたか。
「貴女みたいに分かりやすいタイプは特に心境が読めるわ」
「そ、そうなんですか....」
なんだか、次元を越えている気がする。
「服の汚れ具合や髪の乱れ具合から見て....本当はここに真っ先に来たかったけれど、道に迷い苦戦してたのかしら?」
「うっ」
「そしてやっと辿り着いた目的地に見知らぬ女性がいたことにより、疲れ果てた身体を休ませることがなかなか出来ない。
表向きでは愛想良くしているけれど、本当は早く何処か行ってくれないかなぁ。と心の片隅で思っているわね。」
「....はぁ。」
怖い!怖すぎます!お姉さん!
「まぁ貴女の心境なんて私にしてみれば関係の無いことだわ。それより聞きたいことがあるんだけど、良いかしら?」
お姉さん、ストレートに酷いこと言ってますけど....。
「....は、はい。何でしょうか....?」
「此処ね、私だけの秘密の場所なのよ。
今まで誰にも知られたことの無い、秘密の場所。普通はただ散歩してたぐらいじゃ来れない場所なのよ。
さて、貴女どうやってここまで来たのかしら?いや....それとも、誰かに教えてもらったの?」
「....、私は....」
蓮に....教えてもらった。
蓮だけの、大切な場所....。