あの日、君に伝えたかった
しかし夜斗は止まることなく進んでいく。
懐中電灯も、灯もないのに。
まるで何も落ちていないと錯覚させられそうなほど、夜斗は転ばずに進む。
凄い・・・・。
何か秘めた力でも持っているんじゃないの?
倉庫はさほど遠くなく、少し歩いただけで倉庫に着いた。
外から見ると、倉庫と言うよりは、まるで大きな平屋の家みたいだ。
片手で私を支えながら、夜斗はもう片手で鍵を差し込み、扉を開けた。
器用なものだなぁ・・・。
倉庫内に人はいなくて、夜斗は私をベッドの上に乗せた。
「少しお休みになった方が良いですよ」
「そう・・・?」
「はい。
ごゆっくりお休みください」
「ありがとう・・・」
私は夜斗に頭をなでられながら、眠りについた。