あの日、君に伝えたかった
警察2人は、怪訝な顔をしてお互いの顔を見合わせた。
「どこから来たの?」
「知らない所」
「お父さんとお母さんは?」
「死んじゃったと思うよ」
夜斗の素直な受け応えに、警察は困っていた。
「お嬢ちゃんのお友達?」
「うちのメイがこんな汚い子と関わりがあるわけないでしょう!?
あんたたち、メイを疑っているのかしら!?」
「そ、そういうわけではありませんが・・・」
「ならさっさと帰してもらえないかしら?
明日、全国小学生一斉テストがあるんです。
メイは帰ったら勉強しなくてはいけません」
そうだった・・・。
両親の期待を裏切らないためにも、勉強しないと。
本当は・・・嫌だけど。
「わかりました。
帰ってもらっても構いません」
「当たり前でしょう?」
私は勉強なんかより、夜斗といたい。
夜斗・・・。
夜斗・・・。
「行くわよ、メイ」
夜斗おおおぉぉぉ!!