あの日、君に伝えたかった




☆☆☆



「ん・・・?」

「メイさん?」

「・・・夜斗」



私はまだ重たい体を起こした。



「大丈夫ですか?」

「うん・・・大丈夫。

ねぇ夜斗。私思い出したよ」


「何をですか?」


「夜斗が、あの時私がパンをあげた男の子だってこと」




私が夜斗を見ると、夜斗はふっと笑った。



「ボクはあの時からメイさんに恋をしたのです。
今にも死にそうだったボクを、メイさんは助けてくれた。
ボクはメイさんのおかげで生きているんです。

そして同時に、メイさんに恋をした。
別れ際、ボクを見て泣きそうな顔をしたメイさんに」


「私もね、ずっと会いたかったの・・・」

「愛しておりますメイさん。
今も昔もこれからも」



じゃあ、夜斗、教えてくれる?




「夜斗の全て・・・」

「・・・1度しか言わないから、よく聞いてくださいね?」

「うん!」






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