あの日、君に伝えたかった
「あのシリアルキラーが、ですか?」
「あぁ。
あいつも育児放棄でな、引き取ったのがボスだったわけさ」
「そうだったんですか・・・」
男たちが話しているうちに説明する。
ボクの父親は、簡単に言えば、快楽殺人者だったらしい。
ボス、というのは父親所属していた殺し屋組織のトップ。
こいつらはコードネームをバラとエティという。
話し方は全く違うが、双子だから、そんな変なコードネームを与えられたらしい。
ちなみに、ハゲている方がバラ。
髪があって敬語を使うのがエティだ。
ボクはボスと呼ばれる人物の所へ連れて行かれた。
ちなみに、当時ボクは4歳。
ボクはボスの手によって読み書きを覚え、同時にハッキングの仕方も覚えた。
「殺し屋になれ」
「ボクが、殺し屋?」
「お前はシリアルの息子。
シリアルの血を継いでいるからな」
シリアルというのは、父親のコードネームだ。
ボクはその日から、殺し屋になるため訓練を受けた。
練習だから、と言って一般市民を多く殺した。
ボクは父親に続く殺人鬼となった。
たった5歳なのにね。
しかしボクは殺し屋をやめた。