あの日、君に伝えたかった
「よっ、ナイト」
聞こえた、おじさんの声。
一体、誰なの?
暗闇から、おじさんが現れる。
手には蝋燭。
黒光りするスーツに、じゃらじゃらした装飾品。
派手だなぁ・・・。
「・・・紛らわしいですね」
夜斗の声が、少し間抜けだ。
知り合いなの・・・?
「お、可愛い嬢ちゃんだな。
ナイトの恋人か?」
「ん・・・まぁ、はい」
「可愛い彼女持てて良かったなぁ」
げらげら笑うおじさん。
一体誰なの・・・?
「メイさん、紹介しますね」
「う、うん・・・」
「彼はボスです。
ボクを殺し屋として育ててきた人です」
この人が・・・ボス?
でも、ボスって刑務所に入っていたんじゃないの?
「ところでボス、どうしてここに?
刑務所にいたんでは?」
夜斗も同じことを思ったみたい。