あの日、君に伝えたかった




「実はだな、脱獄してきたんだ」

「・・・え!?」

「う、嘘・・・」



マジかよ・・・。

まさかの・・・。



「だって裁判でおれっち死刑判決出てさぁ。
死にたくないもーん」


いやいや・・・おじさん。

凄いことさらっと言わないでです。



「ナイトさ、おれっちに教えてくれたじゃねーかよ。
遠くの森の中で、彼女と過ごすんだって。
おれっちそれ聞いて、ナイトの彼女に会いたくなったんだよねー」


「だからって脱獄ですか!?
ボスの考えること、いつまでも意味不明ですね」



夜斗、呆れているし。

まぁ、呆れるのも無理ありませんか。



「ところでさナイト。
お前、今警察に追われているぞ?」

「は?
何故ですか?」

「ナイトの兄さんが警察に言ったらしいぜー。
女をどこかに連れ込んで殺すって」



ちょっ・・・夜斗のお兄さーん!

何デタラメ言っているんですかー!



「困りましたねぇ」



夜斗さん冷静すぎです。

焦りましょうよ!




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