あの日、君に伝えたかった
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「でも、これからどうするんですか?」
私が訪ねる。
「ボス、1つ聞きたいのですが」
「なんだ?」
「警察はボクを追っていると言いましたね。
ボクがメイさんを誘拐したと言ったのは兄さん。
メイさんのご両親は何も言ってこないのですか?」
「・・・そうだな」
パパ・・・ママ・・・・。
私のこと、本当にどーでも良いんだね。
さすがの私でも、少し辛いよ・・・。
「気になって嬢ちゃんの家に行ってみた。
でも、ピンピンしていたぜ」
「ボクの家には行ったのですか?」
「勿論行ったぜ。
一応ご両親ともお前を探していた。
だけど、心配しているんじゃない。
全国一斉テストで1位を取る息子がいなくなったから、病院の評判が落ちると嘆いていた」
「両親はボクを成績が良い道具としか扱ってません。
1位の息子がいるから、病院は儲かるんだと考える、お金しか頭にない人たちですからね」
「夜斗・・・」
夜斗の家も、夜斗を本気で心配していない。
夜斗なんて、どーでも良いって思っているのかな?
どうして・・・。
そんな家庭がうまれちゃうの・・・・?