煙草味のキス
「…どうして助けたの」
元カレに殴られてた私。
逃げようと必死にもがいて
気がついたら目の前に彼がいた。
「助けるに決まってるじゃん」
「…でも、私が悪いのに」
いつもそう。
クラブで知り合って
なんとなく付き合って
めんどくさくて逃げると
殴ってくる男たち
一度、私は彼を捨てた。
でも彼は殴らなかった。
それどころか、救ってくれた。
「ありがとう…」
「俺、お前のこと好きだよ」
耳元でささやかれた。