そばにいたい!〜二重人格王子とラブ同居⁉︎〜


「なーんてね。条件付きだけど。」


「へっ…?」


ニヤリと意地悪い笑いを見せるこのひと…、やっぱりなにか裏がある。



「もう、結城君に近づかないでよ。」


なっ…。

なにそれ!!?ぜったいいや!!


と大きな声で言い返しそうになった自分を静める。

落ち着いて…
向こうを逆撫でしないように…。



「い、嫌だな…。」



そう、遠慮気味に…。




「なんで?私は結城君が好きなの。だからあんたが邪魔なの。私はあんたの弱味を握ってるの。従うしかないの。ねぇ、分かってる?」



機関銃のように次から次へと早口言葉のように言葉を投げつけてくる。

そんな、ハッキリ言わなくても…。




「だから、言うこと聞きなさいよね!私の名前は 阿久沢 さと。あんたの一つ上。しっかり覚えておいてよ。」


その名前は、記憶にない。


やっぱり今日初めて会う人…。




「必ず、あんたを結城君から遠ざけてやるから。」




吐き出したようにいいながら、阿久沢さん…阿久沢先輩(?)はどこかに言ってしまった…。


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