そばにいたい!〜二重人格王子とラブ同居⁉︎〜
でっ、でも…。
いつもなら、クラスメイトの前じゃ話掛けてくれないのに。
というか、話しかけるなって言われてるのに。
…なんで……?
「ちょっと。もう帰るよ。」
突然現れた結城くんは、
私の腕を乱暴に掴んで言った。
「えっ…⁉︎」
渥美くんの驚いた声がする。
そりゃ、そうだよね…。
私達が知り合いなんておかしいよね…。
「ちっ、違うの‼︎結城くんは…ッむぐ⁉︎」
渥美くんに言い訳をしようとしたのに、
結城くんの男らしい大きい手に口を塞がれてしまった。
そのまま結城くんは、何も言わずどんどん私を引っ張っていく。
「天宮さ…っ‼︎」
渥美くんの私を呼ぶ声が、遠ざかっていく。