そばにいたい!〜二重人格王子とラブ同居⁉︎〜
初めてのことに
感動をしているのもつかの間。
顔を上げればグングンと結城くんの整った顔が近づいてきていて。
自然と顔が赤くなる。
顔…熱い……。
「凛って。呼べよ。」
「…え……?」
私が顔を逸らして降ってきたのは、
切なく絞り出されたような結城くんの声。
なんで…、そんな寂しそうな声なの?
「ゆっ、結城く…」
「だから。」
──────ドンッ‼︎
とうとう後ろに逃げ場がなくなって、
壁に背中を押し付ける状態になった。
両脚の間には、
結城くんの右足がするりと入り込んできて。
…また速くなる鼓動。