そばにいたい!〜二重人格王子とラブ同居⁉︎〜
握ってる手のひらが熱いよ…。
「…あ。」
───────ぼすっ
私の顔が、結城くんの背中に激突した。
「結城くんっ!?ど、どうしたの?急に立ち止まったりして…。」
「…マズイ。」
「…え?」
結城くんが指差した先。
そこにはプレートと、工事のおじさんらしき人がいて。
『この先、工事中。右からおまわりください。』
というメッセージ。
これのなにが…。
「…ま、まさか……。」
左腕についた時計を見ると、今は登校時間ギリギリ。
いつもの道なら間に合うかもしれないけど、遠回りをしなくちゃいけないってことは…。
ちっ、遅刻!!???
「結城くん!走ろう!!」