そばにいたい！〜二重人格王子とラブ同居⁉︎〜

え、でも制服が…。

勇気を振り絞って、教室を見渡す。

さっきは緊張で気づかなかったけど。


みんな、それぞれ制服が違う。

そうだ、今思い出した。


ここの学校は制服自由なんだっけ…。


「どうした？はやく席につきなさい。」


内田先生の声で、現実に引き戻される。


しまった、つい深く考え込んじゃった…。


「は、はい。すみません…」


とか謝りながら、私の視線は結城くん1人に釘付け。

じーっと見ていたら、私の視線に気付いてくれたみたいだ。

はっ、と顔を上げた結城くんは少し目を見開き、すぐににこやかに笑かけてくれた。


……っ‼︎

ど、どうしよう……。

笑い、かけてもらっちゃった……。


結城くん、あたしの3つ前の席かぁ。

どうしよう、授業中結城くんのことしか気にならなくて授業に集中できないかもしれない。