擬態化同盟 ~教師と生徒の秘密事~


そんなことばかり考えていたせいだ。

「やっ、ばいっ!!」

目覚ましの音で起きたけど、それは私が最終警告としている最後の音だ。

飛び起きて、時計を確認しても、やっぱりその時間。

急げばギリギリ間に合うような時間ではあるけど、朝ご飯は摂れないし、化粧も工程をいくつか省く必要のある時間。


ああ、もう嫌だ。

それもこれも結城君があんなことするから。


ひょっこり顔を出した結城君の不敵な笑みを振り払い、大慌てで準備に取り掛かる。


畳むのを面倒がって、山になっている洗濯物の山から今日の服を引っ張り出す。

アイロンがけしなくてもいい生地を選び出し、かつ教師らしさも欠かない服装だ。

申し分無し。


軽く化粧をして、準備を整えると、駅まで猛ダッシュを開始した。

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