俺様男子のお気に入り。
日が暮れ、私を家まで送ると言った西崎聖夜と2人きりで夜道を歩いた。
「ああ。今日は姉貴が来なかったら楽しかったのにな~。」
「胡桃さんが来た方が楽しかったな。意外と面白かったし。」
「寒いっ。」
西崎聖夜は私の手を何の躊躇いも無く握った。
「ちょ…やめてよ!」
私はすぐに手を放そうとしたが恋人繋ぎされていて無理だった。
駅に着いてようやく放してもらった手を後ろに隠した。
西崎聖夜の手は大きかった。
手の感触しか分からなかったけど。
でも…暖かかった。
私は家に着いてもその手の感触を忘れられなかった。