Lie friend ―嘘友―
そうやって、あたしの傷をえぐろうとしたり、哀れみや、うっとうしそうに見てくる人たちを、あたしは避けるの。
そうして一定の距離を保って、あたしを守る。
誰もあたしの本当の心の中には寄せ付けないようにして––––––––。
正当防衛でも、なんでもないそれは、あたしに安心をくれていた。
嘘ばっかりの“友達”と、“友達ごっこ”をして遊んで。
そうしておけば、あたしの心は守られる。
傷付く必要もないから。
でも、宮岡君は、違ったの。
どうせ自分では気づいてないんだと思う。
けど、あたしは宮岡君に期待をしていた。
もしかしたら、もしかしたら、ってね。