Lie friend ―嘘友―
あたしも“あれ”がなかったら、今頃こんな感じで笑えていたのだろうか。
今の、偽りばかりの笑顔じゃなくて、ホントの笑顔を。
あたしに、作ることしかできない笑顔が、消えるのだろうか。
もし、ホントの笑顔が作れるのならば。
......いや、笑顔っていうのは、作るものではないよね。
心から笑うことを、誰か。
思い出させてください。
あたしに。
“ホント”をください。
敵を作らないように、と固めてきた鉄壁を、誰か壊してください。
笑うことは楽しいことだと、誰か思い出させて。
お願い。
ホントのあたしを返して。