Thug Life in LA
Skye
アパート敷地内にはボロボロのバスケットボールのコートがあった。 黒人の連れ達とそこでBBQ をしていたある日、Theo というベトナム系ハーフのルームメイトの友人が遊びに来た。 『

何処の国から来たんだ? まだ何も California の事なんて知らねーだろ? 俺が色んな楽しいとこへ連れてってやるよ』

と、身なりは俺達と同じギャングそのものだが、頭が良く根は真面目で優しいヤツ。 

俺の名前は何故かアメリカ人には発音しにくいらしく、中々覚えてもらえなかった。

『じゃ俺にアメリカンニックネーム付けてくれよ』

と頼んだ。 皆が色々と考えてくれた中、たまたまその日は雲一つない真っ青な快晴で、

『スカイってのはどうだ?』

と提案してくれる。 単純だったが響きが良くて悪くない。

『SKYE』

空のスペルはもちろん『SKY』だが、人の名前にすると何故か語尾に『E』が付くらしい。 

この日から新たにアメリカ人としての名前をもらった。 お互いの違う文化を語り合い、黒人、アジア系、メキシカン系といったアメリカ人の仲間が出来た。 
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