四角いジャングル
滲み出る脂汗。

桜庭が耐え続けるのも限界に近かった。

今にもギブアップの言葉が漏れそうになる。

陥落の時間の問題。

蝶野はバタフライロックを極めたままほくそ笑む。

その時、観客から上がるどよめき。

何事かと振り向くと。

「!?」

突然リングに乱入してきた三沢が、トップロープ上からのダイビングエルボー!

バタフライロックを極めたままだった蝶野は、避ける事も防ぐ事も出来ずにエルボーを食らい、そのまま吹っ飛ばされた!

三沢は尚も蝶野に摑みかかり、彼をタイガースープレックスで投げ飛ばす!

いつものようにブリッジで叩き付けるのではなく、投げの途中でクラッチした手を放す、いわゆる『投げっ放し』のタイガースープレックス。

後頭部を強打し、蝶野はマットで悶絶した。

無論、三沢が乱入した事で無効試合となり、ニュージャパン、外敵の両軍も乱入してきて、リング上は騒然となる。

< 128 / 283 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop