四角いジャングル
攻められ続けた三沢に代わってリングインした猪瀬。

外敵とニュージャパン、両チームのリーダー格同士の対決だ。

まずは睨み合いながらリング中央をゆっくりと動き、緩急をつけた動きからロックアップ!

素早く猪瀬が武藤をヘッドロックに極めるが。

「せいっ!」

逆に武藤はバックドロップで猪瀬を投げる!

後頭部を打ち付けられたダメージから、たまらず場外にエスケープする猪瀬。

そんな猪瀬を狙ってコーナートップに登った武藤は、何と後方270度回転ボディプレスを場外へと敢行!

ムーンサルトプレス。

これも武藤が若手時代から得意としている技だ。

見事に捉えられた猪瀬は、場外の硬い床に叩き付けられてダウンを喫する。

武藤もまた、着地のショックで場外に大の字になる。

が、猪瀬の体がクッションになったお陰で若干ダメージは小さかったか。

猪瀬よりも先に立ち上がり、彼を引き摺り起こすと、観客席の鉄柵に猪瀬を叩き付ける!

背中から打ち付けられて片膝をつく猪瀬。

そこへすかさず武藤のシャイニングウィザード!

一瞬でも片膝をついた隙を見逃さず、それを利用してシャイニングウィザードをぶち込む。

武藤が『日本マット界の至宝』『GENIUS(天才)』と呼ばれる所以がここにあった。

ダウンした猪瀬を置き去りに、武藤は先にリングに戻る。

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