四角いジャングル
「どうした」

攻めあぐむ大谷に呟く猪瀬。

「もう終わりか?なら…」

猪瀬は走り出た!

「俺から行くぞ!」

その場跳びのドロップキック!

切れのあるドロップキックを至近距離で放たれ、大谷は思わずダウンしてしまう。

猪瀬は自分の片足を、うつ伏せにした大谷の交差した両足に入れながら、そのまま後ろへ受身を取りダメージを与える!

リバースインディアンデスロック!

更に倒れ込んだ状態で相手の顎を手で捕らえてブリッジする鎌固めに移行。

大谷の背中と両足の骨が悲鳴を上げる!

しかし、この技で長く攻めるつもりはないて。

大谷を一頻り痛めつけた猪瀬は技を解除、うつ伏せに倒れたままの大谷の腰をクラッチし、そこから強引にジャーマンスープレックスを放つ!

そのジャーマンは勢いがつきすぎてブリッジの際に足が一瞬浮き上がり、大谷の首だけで身体を支える形になる!

頭部を強打され、二人分の全体重を首だけにかけられ。

「1、2、ス…!」

このジャーマンスープレックスホールドを大谷がカウント2.9で逃れたのは、奇跡としか言いようがなかった。

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