日本刀と青春
決戦
決戦の日が決まった。
土曜日の夕方六時から七時だ。
まだ、秋なのでその時間は明るかった。
一時間でどちらが優勢だったかで、勝ちが決まる。
そういう交渉は内藤と一雄がやっていた。
相手は舐めていると内藤が笑いながら俺に話した。
参戦する連中は、鉄パイプやチェーンや木刀を用意し始めていた。
俺は、そういう連中から短めの鉄パイプを 譲って貰った。
下見には一人で行っていた。
河原は広く足場も良かった。
その日が来た。
二人ほど居なくなっていたが、俺達は興奮していた。
俺は、興奮を押さえながら皆の前で話した。
「必ず勝つ。殺す気で行け。かといって本当に殺すなよ。これが有る限り俺達が勝つ。」
そういうと鞘を払って真剣を出した。
皆はおー!と声を挙げた。