学生結婚しちゃいました



「幸太くん……。」


陽菜が小さな声で、友達の名前を呼んだ。

幸太って言うのか。



陽菜は幸太に引き寄せられたまま、下を向き、微動だにしない。

その様子を見た葵が、面白そうに話し出した。



「二人とも、とってもお似合いじゃない。

陽菜さんのお友達は、陽菜さんの事が好きみたいね?」



葵の言葉に幸太がイライラしたように、声を荒げる。



「うっせ~お前は黙ってろ!」


幸太の怒鳴り声に、葵はちょっと驚いたように口を閉じた。



その様子を見て、逆に冷静になってきた俺は、葵に話し出した。










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