学生結婚しちゃいました


「別れてない……と…思う……。」


小さな声で自信なさげに否定する陽菜。

その切なそうな顔を見て、堪らなくなり、俺は高校生に言った。



「なぁ~陽菜の彼氏は俺じゃないし、陽菜と先輩の間には他の奴には割り込めないよ。

だから、他の奴らにも言っとけ。

望みね~よって。」



「そっか~残念。

じゃあもし、俺に望みが出来たら教えてくださいね。

お先しま~す。」



高校生は、話すだけ話して、ヒラヒラと手を振りながら帰って行ってしまった。



「陽菜……。俺たちも帰ろう?」



元気のない陽菜の手を取ろうとすると、パッと手を引っ込められた。



「ごめん。手は繋がない。」



陽菜はそう申し訳なさそうに呟いた。


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