学生結婚しちゃいました
そう言うと…陽菜は俺の腕の中で、抵抗するのを止めた。
「……分かってる…。
この一か月間…グルグル考えることは同じこと。
もう…私よりも…葵さんを選ぶのかなって…そればっかり考えてる。」
すると、バッと顔を上げ涙を浮かべ…初めて弱音を吐いた。
「私…妻らしいこと何にも出来ないから…。
結婚決めたのも、親に言われて何となくだった。
ただ理玖くんが大好きで、恋人の延長のような気分で妻になったの。
こんなだから…私…理玖くんに呆れられても…おかしくない…。
葵さんじゃなくて、私を選んでくれる自信なんて、これっぽっちもないの。」
そう言うとポロリと涙が頬を伝った。
その悲しげな表情がとてもキレイで、
泣いている陽菜に
俺は……欲情した。
気づいたら陽菜の唇に、自分の唇を重ねていた。