学生結婚しちゃいました


「理玖は……もう…私の傍には…居てくれないの…?」


涙を流しながら、途切れ途切れに話をする葵の頭をソッと撫でて、



「俺は陽菜を愛してるから。

だから…葵の傍には居てあげられない。」



俺の言葉に、葵は目を閉じて、下を向く。


一時の沈黙の後、顔を上げ、俺の顔を見つめた。



「陽菜さんが…本当に好きなのね。」


「あぁ……。」


「分かったわ…。もう…一緒に居てなんて…言わない。」


そう言って葵は、何かが吹っ切れたようなキレイな微笑みを見せてくれた。


「でも理玖。最後のワガママだけ聞いてくれる?」



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