学生結婚しちゃいました
「そっか……。良かった…。」
理玖くんの声は震えていた。
それと共に…理玖くんの瞳には、涙が滲んでいた。
「俺が…ずっと…葵に辛い想いをさせてきたのは事実だ。
ごめん。
子どもの事は驚いたし、俺の子どもじゃなかったからって、手放しで喜べるわけではない。
だって…実際…子どもは居なくなってしまったんだから。
ただね…そういう行為をすること自体、愛する人とじゃないとするべきじゃないって思ったし、…命の事を簡単に考えたらいけないっていうことも深く反省した。
葵も俺と同じ思いのはずだよな?」
理玖くんの言葉に、葵さんが静かに頷く。
「葵…。これから俺なんかより、素敵な人に出逢うよ。
葵の事を心から愛してくれる人に。
俺が陽菜に出逢って、もう一度愛することだ出来たように、葵もきっと…。
だから…葵、幸せになるって約束して?
そしたら、今まで嘘ついてたことは、許すよ?ね?」