学生結婚しちゃいました
**初めてのお揃い**
~~陽菜side~~
「……な…きて…。」
遠くで愛しい人の声が聞こえる。
「陽菜。そろそろ起きて。」
その声に、ユックリ瞼を開くと、目の前には優しく微笑む理玖くんの顔があった。
さっきまで…この理玖くんの腕に抱かれていたのに…
理玖くんは、いつの間にか服を着て、どこかに出掛ける準備をしている。
「理玖くん…。今何時?」
「もうすぐ21時半。」
そう言うと、理玖くんは少し屈んで、オデコに軽くキスを落とした。
「本当はもう少しユックリ寝かせてあげたかったんだけど、松岡くんの家に陽菜の荷物取りに行かないといけないだろ?
22時にバイト終わるって言ってたから、もうそろそろ準備しないと…。」